sunstep
金属アレルギーについて
前回は、アレルギーについて、私の過去も含め掲載しました。
今回は、金属アレルギーについてです。
金属アレルギーは、金属単体が直接アレルギーを引き起こすわけではありません。
汗などによってイオン化して溶け出した金属を、体が異物として体の防御免疫反応が感作して金属アレルギー反応を起こします。
前回のコップの話のように、コップの大きさには個人差があります。
長年金属を着け続けることにより、アレルゲンが体内に蓄積され、コップの水が溢れることで、ある日突然金属アレルギー体質になってしまう。
金属によっても個人差があり、ダメな金属と大丈夫な金属があったりします。
なぜかというと、金属アレルギーは、汗などで体内に異物が入り込むわけで、汗に強い金属であれば、アレルギーを引き起こしにくいということです。
では金属アレルギーを起こしやすい有名な金属は・・・
ニッケル、コバルト、すず、パラジウム、クロム、水銀、銅
などです。
特にニッケルは安価で加工がしやすい素材のため、安価なピアスやネックレス、ベルトのバックル、硬貨など、様々なものに含まれています。
お店によっては、ゴールドに合金としてホワイトゴールドなどに使われる場合もあるようですので、注意が必要です。
パラジウムも、結婚指輪などでも使用されています。PT900と書いてあるものは、プラチナ90%、パラジウム10%です。
私も以前購入するときは、店員さんに「プラチナ100は柔らかく傷が付きやすいから900の方がいいですよ」と勧められ購入しましたが、やはり体調がよくない時はかゆくなります。今ではもう外してしまっております。
長年身に着けるものですので、しっかり調べて自分に合ったものを確認してから購入したいですね。
金属アレルギーを起こしにくい金属
・チタン
チタンは主な金属の中で、「最も金属アレルギーを起こしにくい」と言われています。
イオン化傾向が低く、アレルギーの原因となる金属イオンが水に溶け出しにくいため、金属アレルギーはほとんど起こらないと言われています。
体内に埋め込む医療用インプラント(人工歯根)や人工骨、心臓弁、医療器具などにも広く用いられています。
・ステンレス
ステンレスは鉄やニッケル、コバルトなどの合金であり、組成的には金属アレルギーを起こしやすい金属を使っていますが、それらを錆びにくくなるように配合することで、金属イオンが溶けだしにくく、金属アレルギーの原因になりにくいようになっています。
・金・銀
上記のパラジウムでも書きましたが、「金」や「銀」そのもの自体はアレルギーが起こりにくいのですが、これらの金属は、アクセサリーに用いられる際、加工性や硬さを向上させる為に他の金属を混ぜて使用されていることが多く(合金)、混ぜられた金属によってアレルギー反応がおきる事もあるので注意が必要です。
・プラチナ
プラチナも同様。溶けだしにくく金属アレルギーを起こしにくい素材ですが、パラジウムと混ぜて使われることが多く、金・銀と同様に注意が必要と言えます。
・全身性金属皮膚炎
歯科治療で使用された銀歯などの金属や、食品に含まれる金属が、口の中の粘膜や消化管を経由して、全身に起こる金属アレルギー。
何を隠そう、私もここ最近、銀歯を全てセラミックに変更したばかりです。
高額ではありますが、金属アレルギーの心配や虫歯の再発、もちろん見た目の問題などの点から決意。金属を扱う仕事ですので、アレルギーになる前に極力金属を避ける必要がありました。
その他、アレルギーの原因物質は沢山あります。
ピアス・時計・ベルト・ネックレス・指輪・ドアノブ・文房具・メガネ・歯の中の金属の詰め物など。
食物にも微量に含まれています。たとえばチョコレート、大豆製品、玄米、コーヒーなどに含まれている微量のニッケルで反応する人もいます。
気をつけることとしては、汗をかきやすい人や夏場、ジムやスポーツをするときには極力外す。
また、ピアスに関してはピアスホールが完全でない場合など、直接体液や血液などに金属が触れている状況ですので、アレルギーを発症しやすいので、不純物の入ってない、アレルギーになりにくいものを選ぶ。
事実、金属アレルギーになる方の約8割がピアスが原因と言われているそうです。
いかがでしたでしょうか?
何事も、100%はありません。
100%防ぐことも、100%全員と同じということもありません。
個人差があることを理解いただき、その中で、自分に一番合った体に優しいものを取り入れていきたいですね。